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月別アーカイブ: 2025年6月

未来に繋ぐ阿波晩茶~episode14~

皆さんこんにちは!

Kamikatsu-TeaMateの更新担当の中西です!

 

さて今日は

未来に繋ぐ阿波晩茶〜episode14〜

ということで、茶畑の香りが持つ意味、農家にとっての精神的価値、そして暮らしへの影響について、静かに深く掘り下げます。

 

お茶の味や色は語られても、「香り」に焦点を当てた話は意外に少ないかもしれません。しかし、お茶農家にとって最も五感に訴えるのは、茶畑を吹き抜ける風の香りかもしれません。それは単なる植物の匂いではなく、季節・時間・生命の営みを内包した“香りの風景”なのです。


1. 「香る畑」という特別な風景

お茶の葉は、揮発性香気成分(テアニン、メチル化合物など)を多く含んでいます。とくに新芽の出る春先、朝露とともに茶畑を歩くと、青くて甘く、そしてどこか清々しい香りが鼻を満たします。

  • 朝日が差し込む瞬間、しっとりと立ち上がる“若葉の香”

  • 摘み取り直前の新芽から漂う“緑の密”のような香気

これらは、天気・風・葉の状態によって毎日異なり、まさに「一期一会の香り」として農家の心を包み込みます。


2. 香りから感じる“生きものとしての茶”

農家は、香りから茶葉の状態を直感的に読み取ります。

  • 「今日はちょっと湿気が強くて葉が重いな」

  • 「この畝の品種は、雨上がりが特に芳しい」

経験を積んだ農家ほど、視覚よりも嗅覚で変化を感じ取ると言われます。香りこそが、茶の“生きている証”なのです。


3. 心を整える“癒しの空間”としての茶畑

茶畑の香りは、農作業の合間にふっと心を和らげてくれる存在です。朝露の時間帯、摘採のあとの夕暮れ時、ふとした瞬間に漂う香りが、自然と一体になっている感覚をもたらします。

  • 季節の変化に敏感になれる

  • 無心になって作業に没頭できる

  • 心が乱れていても、香りに触れるとスッと整う

香りは、お茶農家にとっての“天然のセラピー”なのです。


4. 茶の香りを「文化」にする

この茶畑の香りを、単なる「農業の副産物」ではなく、暮らしの中の価値として位置づけ直す動きも出ています。

  • 茶葉を焙煎する香りを活かした観光農園や茶室体験

  • フレグランス商品やアロマオイルへの応用

  • 精神衛生に効果がある“緑茶香気療法”の研究

香りは、日本文化の“感性”としての茶業を象徴する要素としても期待されています。


茶畑の香りは、風の中に溶け込んだ自然からのメッセージであり、農家が日々受け取る“見えないご褒美”です。それは、働く人の心を癒し、文化としての誇りを呼び覚まし、やがて消費者の食卓へと香りごと届けられます。

お茶は、味だけではなく、「香り」をもって人の心に寄り添うもの。ぜひ、次にお茶を飲むときには、その香りに、育った畑の風景と農家の想いを重ねてみてください。

 

 

 

 

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未来に繋ぐ阿波晩茶~episode13~

皆さんこんにちは!

Kamikatsu-TeaMateの更新担当の中西です!

 

さて今日は

未来に繋ぐ阿波晩茶〜episode13〜

ということで、お茶農家を取り巻く課題と、その根底にある社会構造の変化を掘り下げながら、今後の可能性についても展望します。

 

日本のお茶文化は千年以上の歴史を持ち、精神性や暮らしと深く結びついてきました。しかし現代社会の変化の中で、お茶農家は多くの試練に直面しています。


1. 高齢化と後継者不足の深刻化

多くの茶農家では、現在も70代以上の高齢者が中心となって茶園を維持しています。次世代への事業継承が困難で、「継ぐ人がいない」という声が全国の産地で聞かれています。

  • 若年層にとって農業は「収益が見えづらく魅力に乏しい」産業と見られがち

  • 都市部への人口流出と農村部の過疎化により、地域全体の担い手が減少

結果として、放棄茶園の増加や、ブランドの維持が困難になる地域も出てきています。


2. 国内消費の減少と“お茶離れ”

かつては家庭で急須を使ってお茶を淹れる習慣がありましたが、今ではペットボトル茶が主流となり、急須文化は大きく後退しています。

  • 若者世代を中心に「お茶=健康的だが地味」とされる傾向

  • インスタント飲料やコーヒー、エナジードリンクへの嗜好移行

これにより、高品質な一番茶や手摘み茶の需要が減り、手間をかけた製品ほど売れにくいという矛盾が生じています。


3. 気候変動と生産リスクの増大

温暖化や気象の不安定さは、繊細な新芽を育てるお茶農家にとって致命的な影響を与えます。

  • 霜による芽の焼けや、異常高温による収量低下

  • 長雨や湿度の上昇による病害虫の増加

こうした自然リスクが、品質安定と生産コストの両立を難しくしており、経営を圧迫しています。


4. グローバル化と価格競争の波

海外の安価なお茶との価格競争も激しくなっており、日本国内の茶葉はコスト面で不利です。

  • 大量生産される外国産の緑茶や抹茶粉末が安価で流通

  • 「価格では勝てない」という現実が、経営の圧力に

その中でも差別化を図るため、高級品路線・機能性表示・輸出戦略などが模索されていますが、体力のある農家に限られる場合も少なくありません。


5. 地域社会と文化の希薄化

お茶の収穫や製茶作業は、かつては地域の季節行事やコミュニティ活動の一部でもありました。今では機械化や家族経営の縮小により、地域の連帯感や文化的価値の継承も薄れています。

「お茶を飲む」こと自体が、日常から遠ざかり、特別なものになってしまったのです。


未来を拓くためにできること

お茶農家にとって最大の課題は、「農業としての収益性の確保」「文化価値の伝承」の両立です。

  • 若手就農支援や体験型ツーリズムによる担い手確保

  • 地産地消・直販モデルによる利益構造の再構築

  • 海外市場向けに抹茶や健康機能性を打ち出した戦略

  • 茶のある暮らしを再び広める文化発信

これらの取り組みが、次世代へと茶業を引き継ぐ希望の芽となるでしょう。

 

 

 

 

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2025年度産の上勝晩茶の予約注文は終了とメール送信のご連絡。

この度は上勝阿波晩茶の2025年製造分のご予約ありがとうございました。

今回のTV放送によりたくさんの方々に上勝晩茶を知っていただけ、また多数のご注文のご連絡を頂き大変嬉しく思います。

残念ながら、生産量の加減からこのメールをもちまして予約の受付を終了させていただきます。

また、既にメールでご予約、お問い合わせいただきましたお客様。返信が遅れていますこと大変申し訳ございません。自動返信のメールが届いておりましたら、一旦こちらにはメールが届いております。ご予約の方も受付させていただくのでご安心ください。

順次メールお返事させていただきますのでしばらくお待ちいただけますようよろしくお願い致します。

 

 

2025年度産 予約受付再開します!

おはようございます。

2025年度産の上勝晩茶の予約受付、再開致します。

ご連絡いただいておりましたお客様大変ご迷惑をお掛け致しました。

ただ一点、ご注文の際に~500gまでを1点を上限でお願いします。

 

2025年度産新茶予約。一旦終了致します。

こんにちは。Kamikatsu-TeaMateの百野です。

TV放送から、注文が殺到し、この2,3日急遽今年夏製造分のご予約を承って降りましたが、総数量等が把握しきれなくなくらいのご予約、お問い合わせをいただきまして誠にありがとうございます。

一旦、頂いたメールへの返信や注文量などの確認のため一時受付をストップ致します。

大変ご迷惑をおかけいたしますがご理解の程よろしくお願い致します。

 

Kamikatsu-TeaMate 百野大地

 

 

 

ご注文のみなさまへ

Kamikatsu-TeaMateの百野です。

無事、横浜で行われたイベントから上勝に戻ってきました。

先日放映されました、オートファジー関連のTV放映の影響でご注文が殺到しております。私どもとしましては嬉しい悲鳴ではございますが、ご注文の皆様には連絡がつきにくくなり大変ご迷惑をおかけしております。

上勝番茶は夏場7月から町内で製造されるため現在在庫薄となっております。

急遽ですが、今年製造分のご予約を承りますので、もしよろしければご検討いただければ幸いです。

ご注文の方法はお問い合わせフォームより承せていただきます。

ご希望の商品とお支払い方法を記載の上ご送信ください。

担当者から折り返しご連絡差し上げます。

※HP内記載の電話番号は担当者が対応に追われているためつながりにくくなっております。お急ぎの方はお問い合わせフォームからお願いいたします。