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未来に繋ぐ阿波晩茶~episode18~

皆さんこんにちは!

Kamikatsu-TeaMateの更新担当の中西です!

 

さて今日は

未来に繋ぐ阿波晩茶〜episode18〜

 

 

阿波晩茶は、やさしい酸味やわらかな旨み、渋み控えめが特長。毎日のごはんやおやつに**“するり”と合うお茶です。ここでは、家庭で再現しやすい淹れ方の定番**と、料理アレンジ/ペアリング/保存をまとめました。


1|まずは定番の“煮出し”から

家族用ポット(1L)の目安

  • 茶葉:10–12g

  • 水:1000ml

  • 沸騰→弱めの火で3–5分

  • 火を止めて2–3分おいてから茶こしで移す
    → 角のない酸味と香ばしさ。冷ましても味が崩れにくいのが阿波晩茶の良さ。

急須で手軽に(1杯)

  • 茶葉:2–3g/湯:150–200ml90–95℃60–90秒
    → さっぱりと、食事中にも。


2|夏は“水出し・氷出し”で

  • 水出し(1L):茶葉10–12g常温→冷蔵4–6時間。苦渋み少なめ、甘酸っぱくすっきり。

  • 氷出し(急須):氷たっぷり+茶葉6–8g溶けた分だけ注ぐ。まろやかな旨みが際立つ“ご褒美の一杯”。


3|食卓ペアリングの定番

  • 揚げ物・焼き魚:脂をさっぱり流し、後味を整える。

  • 発酵食品(味噌・漬物・チーズ少量):乳酸同士が相性◎。

  • 柑橘や酢の物:酸味の“層”が重なって心地よい。

  • おやつ:甘味控えめの焼き菓子、素朴な和菓子と。


4|簡単アレンジレシピ

4-1 茶飯(2合)

  1. 阿波晩茶300mlをやや濃いめに煮出す。

  2. 研いだ米2合に煮出し茶+通常の水量まで足し、塩ひとつまみ。

  3. 炊き上がりに白ごま・刻み青ねぎ。→ おにぎりにしても最高。

4-2 阿波晩茶お茶漬け

  • 残りごはん+煮出し阿波晩茶。焼き鮭・漬物・刻み海苔でさっと。夜食にも重くない

4-3 阿波晩茶ピクルス(ノンオイル)

  • 煮出し茶200ml+塩小さじ1/2+はちみつ小さじ1+レモン薄切り少々。

  • 好みの野菜を漬けて冷蔵2–3時間酸味まろやかな“和ピクルス”。

4-4 阿波晩茶スカッシュ(夏限定)

  • 濃いめに冷やした阿波晩茶100ml+炭酸水150ml+柑橘ひとかけ。無糖で爽快


5|よくあるQ&A

Q. なんで酸っぱいの?
A. 茹で・揉みのあと樽で乳酸発酵させるから。お酢の酸っぱさとは違う、角のない酸味が特徴です。

Q. カフェインは?
A. 夏の大きな葉を使うため比較的おだやか。ただしゼロではありません。就寝前は控えめに。

Q. 何煎まで飲める?
A. 急須なら2~3煎。煮出しは一回ごとがおすすめ。

Q. どれくらい保つ?
A. 未開封で冷暗所なら長めに。開封後は早めに(目安1~2か月)使い切り、湿気と光を避けてください。


6|保存と扱いのコツ

  • 遮光・低湿・涼所が大原則。

  • 開封後は小分けにして、使う分だけを台所に。

  • 長期保管は未開封を冷凍→常温に戻してから開封(結露対策)。


7|阿波晩茶の“ものがたり”を楽しむ

樽詰めの日、家族総出で葉を押し、重石をそっと載せる手の重み。樽明けの日、ふわっと立ちのぼる乳酸の香り。阿波晩茶は“つくった人の暮らし”ごと味わうお茶です。季節のたよりと一緒に、食卓でゆっくりお楽しみください。


阿波晩茶は、強すぎない酸味とやさしい旨みで、毎日のごはんに寄り添うお茶。煮出し・水出しを基本に、茶飯やお茶漬けなど台所の道具として気軽に使ってみてください。

 

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未来に繋ぐ阿波晩茶~episode17~

皆さんこんにちは!

Kamikatsu-TeaMateの更新担当の中西です!

 

さて今日は

未来に繋ぐ阿波晩茶〜episode17〜

 

阿波晩茶は、煎茶や番茶とちがい、乳酸発酵で仕上げる“後発酵茶”。夏の大きな葉を茹でて・揉んで・樽で寝かせて・天日で干す——素材と季節と微生物の共同作業です。ここでは、農園の一年をたどりながら、失敗しない発酵と乾燥の勘どころをまとめます。


1|冬(12–2月):土づくりと来季の骨格づくり

  • 剪定・整枝:翌夏に均一な葉を得るため、畝ごとに高さ基準を決めて更新。

  • 施肥(基肥):前年の収量・葉色・土壌pH/ECを見て設計。

  • 排水・風対策:豪雨溝の通水確認、強風対策の補修。

  • 発酵道具の整備:木樽/ポリ樽・重石・竹簀(たけす)・干し場を点検。樽は湯洗い→乾燥→通風保管が基本。


2|春(3–5月):芽吹きの観察と被覆の見極め

  • 芽勢チェック:畝ごとに芽数・葉厚を見て、夏葉の質を予測。

  • 草生管理:通風と作業性を両立する高さで刈り込み。

  • 病害虫の初期対応:ハマキ・ハダニは畝端と日当たり端から見つけるのがコツ。


3|初夏〜盛夏(6–8月):収穫と“樽入れ”が主戦場

3-1 収穫(刈り取り)

  • 狙うのは“夏葉”:厚みのある大きな葉を中心に。雨直後は水を含み過ぎるため一呼吸置きます。

  • 受け入れ記録:畝・日付・天気・葉齢をロット化(後の味の振り返りに効く)。

3-2 前処理(茹で・揉み)

  1. 大釜で茹でる:葉がやわらかく色が鮮やかに変わるまで。

  2. 水切り→揉捻(じゅうねん):余分な水を切り、葉脈をほぐして菌の足場を作る。

    • 揉み不足=発酵が入りづらい/揉み過ぎ=粉が出やすい。中庸を狙う。

3-3 樽詰め(嫌気発酵)

  • ぎゅうぎゅうに詰める→布→重石空気を抜くのが最重要。

  • 期間:ふつう数週間。香りが乳酸系に変わり、色が落ち着いてきたら“樽明け”の合図。

  • 管理

    • 清潔:樽・布・重石は湯洗い・天日が鉄則。

    • 温度:高すぎは“においだち”が荒く、低すぎは鈍る。納屋の通風で整える。

    • 記録:pH/匂い/色を日誌に。pHは緩やかに下がっていくのが良い傾向。


4|晩夏〜初秋(8–9月):天日乾燥と仕上げ

  • 樽明け→ほぐし:塊をやさしく解き、竹簀に薄く広げる

  • 天日干しからりと晴れた日を待つ。夕立・夜露は大敵なので取り込み動線を先に段取り。

  • 乾きの見極め折ると“パリッ”と音、手触りが軽く、香りが酸×枯れ葉のバランスに。

  • 選別・袋詰:茎や極端な欠片を弾き、ロットごとに封緘。遮光・低湿で保管。


5|秋(10–11月):合組と検品

  • 合組(ブレンド):畝や樽の違いを合わせ、味の“柱”を通す。

  • 官能検査:湯気の香り(立ち香)・口当たり(酸の輪郭)・後口のきれ(渋の余韻)を見て、ロットノートに記録。


6|発酵を外さないための“現場の心得”

  • 嫌気を崩さない:樽詰め直後の空気の道を作らない(押し直しOK)。

  • 水切りを侮らない:過多な水分は“においの重さ”に直結。

  • 清潔第一:樽と布は年次で総点検。においの移りを避ける。

  • 天候待ちの勇気:乾燥は太陽>機械。晴天を狙うほうが結局うまくいく。


7|KPIとトレーサビリティ(簡易フォーマット)

  • 収穫日/畝/天気/葉齢

  • 茹で時間/揉み強度メモ

  • 樽番号/詰日/pH推移/樽明け日

  • 乾燥日数/水分の目安(手感覚+重量)

  • 試飲ノート(酸・旨・渋・香)
    → ロットごとの“勝ち筋”が見え、翌年の微調整が早くなります。


8|よくあるつまずきと処方箋

  • 香りが重い → 水切り不足/樽の締めが甘い。次回は揉み後の滞留短縮詰め直しを徹底。

  • 酸が尖る → 発酵温度が高すぎ/期間オーバー。風通し樽場所を見直す。

  • 粉っぽい → 揉みすぎ/乾燥の伸ばし不足。厚みを均一に干す。


阿波晩茶づくりは、畑の段取り×樽の嫌気×太陽の時間。一年の仕事をリズムに乗せ、清潔・記録・天候待ちの三点で外さない。これがうちの答えです。

(見学や体験の受け入れは時期限定。樽入れ期・樽明け期に合わせてご案内します。)

 

 

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未来に繋ぐ阿波晩茶~episode16~

皆さんこんにちは!

Kamikatsu-TeaMateの更新担当の中西です!

 

さて今日は

未来に繋ぐ阿波晩茶〜episode16〜

 

 

徳島県の山間部、上勝町や那賀町などで育まれてきた「阿波晩茶」。独自の乳酸発酵による製法を守る農家たちは、単なる茶葉の生産者にとどまらず、地域経済を支える重要な存在となっています。阿波晩茶農家が果たす経済的な役割について、産業・観光・地域再生の観点から深く考察します。


1. 地場産業としての阿波晩茶

阿波晩茶は、一般的な日本茶と異なる後発酵製法によって作られ、独特の酸味と芳香が特徴です。このユニークな茶は希少性が高く、市場価格も比較的安定しています。多くの農家にとって、年に一度の収穫と製茶による収入は貴重な現金収入源であり、特に高齢農家にとっては生活を支える柱のひとつです。

また、原材料は地域内で賄われるため、加工・販売も地元で完結しやすく、地域内での経済循環が生まれやすい構造になっています。


2. ブランド化と販路拡大による付加価値の創出

阿波晩茶は、伝統食品でありながら近年は「発酵」や「機能性飲料」といった観点から、健康志向の都市部消費者や海外バイヤーの注目も集めています。これにより、従来の地元市場だけでなく、百貨店・通販・輸出といった新たな販路が開拓され、価格競争に陥ることなく、高付加価値な産品として成長しています。

このブランディングの成果により、従来は茶として出荷できなかった等級の茶葉も副産物や加工食品として商品化されるなど、農家の収益構造の多様化が進んでいます。


3. 雇用の創出と多世代連携

阿波晩茶の生産工程は手作業が多く、特に収穫・発酵・乾燥の期間には一時的な労働力が必要となります。そのため、季節雇用やアルバイトの形で地元住民や移住者、高校生・大学生の就労機会が生まれています。

また、加工や販売、体験イベントの運営には若手移住者や地域おこし協力隊が関与しており、阿波晩茶は多世代が関われる「地域産業」としての機能を果たしています。


4. 観光・体験経済との融合

阿波晩茶の伝統的製法や自然豊かな茶畑は、体験型観光資源としても高い価値を持ちます。収穫や製茶体験を目当てに訪れる観光客は、宿泊、飲食、物販といった地域経済全体への波及効果をもたらします。

このように、農業と観光が連携することで、「モノづくり」から「コトづくり」へと経済的価値が広がっているのです。


5. 持続可能な地域経済のモデルとして

阿波晩茶農家の取り組みは、小規模でも高付加価値を追求し、地域資源を最大限に活かすモデルです。大量生産ではなく、地場の文化と自然を活かした「小さくても強い経済」の象徴ともいえます。

阿波晩茶を通じて、地域の自然資源、労働力、知恵が有機的に結びつき、都市への一極集中に対抗する地域内自立型経済の可能性が広がっています。


おわりに

阿波晩茶農家は、単なるお茶の生産者ではありません。彼らは地域の文化を守り、雇用を生み、観光を育て、地域経済を支える「多機能型農業者」としての役割を果たしています。

阿波晩茶の未来を支えるのは、その土地に根差し、季節のリズムとともに働く人々の手です。そしてその営みこそが、持続可能で豊かな地域経済の礎となるのです。

 

 

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未来に繋ぐ阿波晩茶~episode15~

皆さんこんにちは!

Kamikatsu-TeaMateの更新担当の中西です!

 

さて今日は

未来に繋ぐ阿波晩茶〜episode15〜

 

 

阿波晩茶は、徳島県の山間部で古くから伝わる「後発酵茶」です。夏に収穫した硬めの茶葉を蒸して揉み、樽で乳酸発酵させた後、天日干しにするという独特の製法でつくられます。その味は酸味がありながらまろやかで、近年は健康志向の高まりとともに全国的にも注目される存在になってきました。

しかしこの阿波晩茶、その伝統を支えてきた茶畑が今、転機を迎えています。


茶畑が抱える課題

阿波晩茶に使われる茶葉は、一般的な緑茶のように柔らかく若い葉ではなく、夏に刈り取る成葉が主役です。収穫時期は短く、年間を通じた管理も必要なため、高齢化と後継者不足の影響を受けやすい作物の一つです。

結果として、放棄される茶畑が増え、かつて地域を支えていた「生活の畑」が荒れ地となっていくケースが相次いでいます。


再利用の動きが生んだ新しい価値

こうした背景の中で、阿波晩茶の農家や地域住民が取り組んでいるのが「茶畑の再利用」です。単に再び茶を作るというだけでなく、その土地を活かしながら、地域資源としての茶畑を多面的に活用するという視点が加わっています。

1. 自然との共生を生かした有機栽培

放棄地を整備し直すことで、農薬を使わず自然栽培に取り組む農家が増えています。山間の気候と土壌が無理なく活かせる茶畑は、環境負荷の少ない循環型農業のモデルにもなりつつあります。

2. 体験型観光資源への転換

夏の収穫期に合わせ、茶摘みや発酵作業を体験できる観光プログラムを実施する農家も出てきています。都市部からの訪問者が地域文化に触れ、地元の人々と交流することで、茶畑は新たな「出会いの場」としても再定義されているのです。

3. 教育・福祉との連携

地域の学校や福祉施設と連携し、茶畑を教材や作業体験の場として活用する動きも見られます。自然の中で体を動かし、五感を使って学ぶという貴重な機会は、子どもたちや高齢者の健康や心にも良い影響を与えています。


再利用がもたらす地域再生の芽

茶畑の再利用は、単に土地の問題を解決するだけでなく、「人と自然」「文化と経済」の再接続をもたらします。

・若者や移住者が関わるきっかけに
・地元の誇りや伝統文化の再認識
・阿波晩茶のブランド力と販路の広がり

茶畑は今や、静かに息を吹き返しながら、地域再生の希望の象徴になりつつあるのです。


阿波晩茶の茶畑に残るのは、ただの農地ではありません。そこには何世代にもわたり受け継がれてきた暮らしの知恵、自然への敬意、そして人の手で育まれてきた地域文化が息づいています。

その茶畑を未来につなぐための「再利用」は、農業の新しい可能性を示すと同時に、地域に根ざした暮らしの再生を静かに後押ししています。

 

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未来に繋ぐ阿波晩茶~episode14~

皆さんこんにちは!

Kamikatsu-TeaMateの更新担当の中西です!

 

さて今日は

未来に繋ぐ阿波晩茶〜episode14〜

ということで、茶畑の香りが持つ意味、農家にとっての精神的価値、そして暮らしへの影響について、静かに深く掘り下げます。

 

お茶の味や色は語られても、「香り」に焦点を当てた話は意外に少ないかもしれません。しかし、お茶農家にとって最も五感に訴えるのは、茶畑を吹き抜ける風の香りかもしれません。それは単なる植物の匂いではなく、季節・時間・生命の営みを内包した“香りの風景”なのです。


1. 「香る畑」という特別な風景

お茶の葉は、揮発性香気成分(テアニン、メチル化合物など)を多く含んでいます。とくに新芽の出る春先、朝露とともに茶畑を歩くと、青くて甘く、そしてどこか清々しい香りが鼻を満たします。

  • 朝日が差し込む瞬間、しっとりと立ち上がる“若葉の香”

  • 摘み取り直前の新芽から漂う“緑の密”のような香気

これらは、天気・風・葉の状態によって毎日異なり、まさに「一期一会の香り」として農家の心を包み込みます。


2. 香りから感じる“生きものとしての茶”

農家は、香りから茶葉の状態を直感的に読み取ります。

  • 「今日はちょっと湿気が強くて葉が重いな」

  • 「この畝の品種は、雨上がりが特に芳しい」

経験を積んだ農家ほど、視覚よりも嗅覚で変化を感じ取ると言われます。香りこそが、茶の“生きている証”なのです。


3. 心を整える“癒しの空間”としての茶畑

茶畑の香りは、農作業の合間にふっと心を和らげてくれる存在です。朝露の時間帯、摘採のあとの夕暮れ時、ふとした瞬間に漂う香りが、自然と一体になっている感覚をもたらします。

  • 季節の変化に敏感になれる

  • 無心になって作業に没頭できる

  • 心が乱れていても、香りに触れるとスッと整う

香りは、お茶農家にとっての“天然のセラピー”なのです。


4. 茶の香りを「文化」にする

この茶畑の香りを、単なる「農業の副産物」ではなく、暮らしの中の価値として位置づけ直す動きも出ています。

  • 茶葉を焙煎する香りを活かした観光農園や茶室体験

  • フレグランス商品やアロマオイルへの応用

  • 精神衛生に効果がある“緑茶香気療法”の研究

香りは、日本文化の“感性”としての茶業を象徴する要素としても期待されています。


茶畑の香りは、風の中に溶け込んだ自然からのメッセージであり、農家が日々受け取る“見えないご褒美”です。それは、働く人の心を癒し、文化としての誇りを呼び覚まし、やがて消費者の食卓へと香りごと届けられます。

お茶は、味だけではなく、「香り」をもって人の心に寄り添うもの。ぜひ、次にお茶を飲むときには、その香りに、育った畑の風景と農家の想いを重ねてみてください。

 

 

 

 

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未来に繋ぐ阿波晩茶~episode13~

皆さんこんにちは!

Kamikatsu-TeaMateの更新担当の中西です!

 

さて今日は

未来に繋ぐ阿波晩茶〜episode13〜

ということで、お茶農家を取り巻く課題と、その根底にある社会構造の変化を掘り下げながら、今後の可能性についても展望します。

 

日本のお茶文化は千年以上の歴史を持ち、精神性や暮らしと深く結びついてきました。しかし現代社会の変化の中で、お茶農家は多くの試練に直面しています。


1. 高齢化と後継者不足の深刻化

多くの茶農家では、現在も70代以上の高齢者が中心となって茶園を維持しています。次世代への事業継承が困難で、「継ぐ人がいない」という声が全国の産地で聞かれています。

  • 若年層にとって農業は「収益が見えづらく魅力に乏しい」産業と見られがち

  • 都市部への人口流出と農村部の過疎化により、地域全体の担い手が減少

結果として、放棄茶園の増加や、ブランドの維持が困難になる地域も出てきています。


2. 国内消費の減少と“お茶離れ”

かつては家庭で急須を使ってお茶を淹れる習慣がありましたが、今ではペットボトル茶が主流となり、急須文化は大きく後退しています。

  • 若者世代を中心に「お茶=健康的だが地味」とされる傾向

  • インスタント飲料やコーヒー、エナジードリンクへの嗜好移行

これにより、高品質な一番茶や手摘み茶の需要が減り、手間をかけた製品ほど売れにくいという矛盾が生じています。


3. 気候変動と生産リスクの増大

温暖化や気象の不安定さは、繊細な新芽を育てるお茶農家にとって致命的な影響を与えます。

  • 霜による芽の焼けや、異常高温による収量低下

  • 長雨や湿度の上昇による病害虫の増加

こうした自然リスクが、品質安定と生産コストの両立を難しくしており、経営を圧迫しています。


4. グローバル化と価格競争の波

海外の安価なお茶との価格競争も激しくなっており、日本国内の茶葉はコスト面で不利です。

  • 大量生産される外国産の緑茶や抹茶粉末が安価で流通

  • 「価格では勝てない」という現実が、経営の圧力に

その中でも差別化を図るため、高級品路線・機能性表示・輸出戦略などが模索されていますが、体力のある農家に限られる場合も少なくありません。


5. 地域社会と文化の希薄化

お茶の収穫や製茶作業は、かつては地域の季節行事やコミュニティ活動の一部でもありました。今では機械化や家族経営の縮小により、地域の連帯感や文化的価値の継承も薄れています。

「お茶を飲む」こと自体が、日常から遠ざかり、特別なものになってしまったのです。


未来を拓くためにできること

お茶農家にとって最大の課題は、「農業としての収益性の確保」「文化価値の伝承」の両立です。

  • 若手就農支援や体験型ツーリズムによる担い手確保

  • 地産地消・直販モデルによる利益構造の再構築

  • 海外市場向けに抹茶や健康機能性を打ち出した戦略

  • 茶のある暮らしを再び広める文化発信

これらの取り組みが、次世代へと茶業を引き継ぐ希望の芽となるでしょう。

 

 

 

 

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2025年度産の上勝晩茶の予約注文は終了とメール送信のご連絡。

この度は上勝阿波晩茶の2025年製造分のご予約ありがとうございました。

今回のTV放送によりたくさんの方々に上勝晩茶を知っていただけ、また多数のご注文のご連絡を頂き大変嬉しく思います。

残念ながら、生産量の加減からこのメールをもちまして予約の受付を終了させていただきます。

また、既にメールでご予約、お問い合わせいただきましたお客様。返信が遅れていますこと大変申し訳ございません。自動返信のメールが届いておりましたら、一旦こちらにはメールが届いております。ご予約の方も受付させていただくのでご安心ください。

順次メールお返事させていただきますのでしばらくお待ちいただけますようよろしくお願い致します。

 

 

2025年度産 予約受付再開します!

おはようございます。

2025年度産の上勝晩茶の予約受付、再開致します。

ご連絡いただいておりましたお客様大変ご迷惑をお掛け致しました。

ただ一点、ご注文の際に~500gまでを1点を上限でお願いします。

 

2025年度産新茶予約。一旦終了致します。

こんにちは。Kamikatsu-TeaMateの百野です。

TV放送から、注文が殺到し、この2,3日急遽今年夏製造分のご予約を承って降りましたが、総数量等が把握しきれなくなくらいのご予約、お問い合わせをいただきまして誠にありがとうございます。

一旦、頂いたメールへの返信や注文量などの確認のため一時受付をストップ致します。

大変ご迷惑をおかけいたしますがご理解の程よろしくお願い致します。

 

Kamikatsu-TeaMate 百野大地

 

 

 

ご注文のみなさまへ

Kamikatsu-TeaMateの百野です。

無事、横浜で行われたイベントから上勝に戻ってきました。

先日放映されました、オートファジー関連のTV放映の影響でご注文が殺到しております。私どもとしましては嬉しい悲鳴ではございますが、ご注文の皆様には連絡がつきにくくなり大変ご迷惑をおかけしております。

上勝番茶は夏場7月から町内で製造されるため現在在庫薄となっております。

急遽ですが、今年製造分のご予約を承りますので、もしよろしければご検討いただければ幸いです。

ご注文の方法はお問い合わせフォームより承せていただきます。

ご希望の商品とお支払い方法を記載の上ご送信ください。

担当者から折り返しご連絡差し上げます。

※HP内記載の電話番号は担当者が対応に追われているためつながりにくくなっております。お急ぎの方はお問い合わせフォームからお願いいたします。